英国 The Economist 誌を読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economist を読んだ感想を書きます

ガイアナの選挙と石油

The Economist 誌の 3 月 22 日号にガイアナという小国についての社説が載っていました。
www.economist.com

曰く、ガイアナという国は、近年エクソンモービルが80億バレルにも上る埋蔵量を確認した油田のある国で、人口はシアトル程度であるものの、世界トップ20位の原油埋蔵量を誇る国になる見込み。しかし、現政権による選挙不正が行われていると疑われているとのこと。

 

背景には民族の異なる最大野党の存在があるようです。また、現政権が(おそらく)選挙に敗北した原因としては、原油が発見されたことによって見込まれる多くの収入をもとにした多額の支出等を政策の中に盛り込まず、すべて政府ファンドが管理するという方針であったからではないかとみられています。

 

しかし同誌は政権は民意を反映した=選挙を通じたものではなければいけないとしています。最大野党はかつての与党ですが政権を握っていた当時に行った同民族至上主義や汚職と常に縁があったため、現与党よりも良くなるとは見込めないものの、やはり選挙不正はダメであるという姿勢です。

 

出てくる石油でガイアナという小国がラテンアメリカ下位3位の貧しい国家から、一転して富国化することは好ましいことであります。その政権がしっかりしていればエクソンモービルのような巨人も追加投資に積極的になれるはずですので、ぜひ解決してもらいたい問題です。