9月7日号の The Economist 誌の Leaders に米国の車が他の先進国に比して危険である状況についての記事が載っていました。
曰く、年間 4 万人が自動車事故で死亡している状況は他の先進国に比べて 2 倍ほど悪い状況。”The country’s roads are nearly twice as dangerous per mile driven as those in the rest of the rich world.”
この原因は車の重量であり、ピックアップトラックや大型 SUV などの車体は事故時に死亡事故を引き起こしやすいとの同誌の研究結果です。 "for every 10,000 crashes the heaviest vehicles kill 37 people in the other car, compared with 5.7 for cars of a median weight and just 2.6 for the lightest."
「デカい車にぶつかられた時に死なないようにデカい車を買う」という消費者の行動が更に車の重量化を推し進める悪循環は、銃規制の「悪人が銃を使うときに正しく対応できるためには善人も銃を装備しなければならない」という主張と似ています。問題なのは、車社会の方はどうやらその主張は正しいということです。
また、電気自動車は同じ大きさの車でもガソリン車と比べて、車体の重量化になってしまうそうです。
同誌は自動運転などのテクノロジーが問題を解決するにはまだ時間がかかるとし、アメリカの道路法規制の改善(重量車のスピード制限をより遅くする&カメラによるスピード違反取り締まり)などを主張しています。
実際に北米で生活していると、車社会であることを実感するとともに、たしかに小さい車を買うことは全く推奨されていないのも事実だと感じます。他人事ではないですが、
尚、これは以前私の好きな Freakonomics Radio という番組でも取り上げられていたトピックでした。この番組では、運転者側の問題についても深堀りしているため、違う視点を得られる結果となりました。