The Economist 誌の 10 月 5 日号の文化欄からリンカーン大統領はゲイであったという話題についてです。
センセーショナルなタイトルではあるものの、同誌はリンカーンがゲイであったかどうかについて明確な結論を出していないものの、歴史的な人物に対する「再評価」や「修正主義」の重要性を強調しています。
曰く、ジェファーソンと奴隷サリー・ヘミングスの間に子供がいたという事実が当初は受け入れられなかったが、現在では多くの歴史家がそれを認めているとのこと。このトーマス・ジェファーソンの例を引用した背景から、過去において「受け入れがたい」事実が長い間否定されてきたが、後に新しい証拠や社会的な変化によって認められることがある、と示唆しています。
つまり、リンカーンの性についても、現代の視点や社会的変化が影響を与えていると同誌は見ているのでしょう。同誌は、同性関係が法的・社会的に受け入れられるようになったことで、リンカーンの関係性を再評価する動きが出てきたと説明しています。しかしながら、同誌はリンカーンをゲイであったと断言しているわけではなく、むしろ「歴史的な理解は時代によって変わり得る」との立場をとっているので上手だなとは思います。