2月10日の The Economist 誌からイラン関連の記事を紹介します。
曰く、イランが米国の脅しに屈しない理由を中東各国に点在するプロキシ勢力に加えてロシアと中国のサポートによるものとしています。
イラク戦争によって疲弊していた 1988 年との違いはイラン自体の体力が残っている点。これはまさに Hamas、Hizbullah、Houthi、シリア、イラクといったプロキシとなって戦争を実行している武装勢力が中東に点在していることも背景にあるでしょう。
また、ロシアと中国はいずれも米国(及び西側諸国)から目の敵にされており、イランをサポートする理由も事欠きません。加えて、米国自体もイランを直接攻撃する意図がないので、イランもプロキシを通じた戦いに終始しています。
同誌は、イランは中東からの米軍排除を目的にプロキシを通じた長期戦を戦っており、西側諸国はイランに(特に米国が)本土攻撃も辞さない構えであることを示す必要がある、と締めくくっています。実際には上述の通り、米国もイランを直接攻撃することは想定していないことから、現実的ではないのですが。