The Economist 誌の 2 月 24 日号に日本人男性全般についての記事が載っていました。
曰く、近年日本においても女性の待遇・処遇の改善が見られるが、その結果女性の労働者増加並びに婚姻率の低下を招く一方で、社会的・文化的変容のペースは遅く、日本人男性は引き続き「伝統的な男性像」を求められるため G7 でも最悪の自殺率に繋がる状況にある、とのこと。
とある男性の例をとって説明される、猛烈サラリーマン+専業主婦、という戦後社会的なモデルケースとなった家族像には、定年後に「濡れ落ち葉」(《濡れた落ち葉が地面に貼り付いて取れないさまから》仕事も趣味も仲間もなく、妻に頼りきって離れようとしない定年退職後の男)と呼ばれる悲しい状況も付帯して説明されています。
私個人の見える範囲において、男性用のホットラインサービス等の拡充もさることながら、それでも男性の産休育休取得や家庭での家事分担など、職場で可能な対処法をインプリしている若者世代は少なくありません。お見合い婚がほぼ消え、結婚相談所という混沌で出会いが進捗する時代においては、結婚を単純なメリットデメリットで判断するようになるのでしょうから、日本人男性のアイデンティティ危機というよりも、日本の婚姻関係の危機、という話ではないかなと思っています。