英国 The Economist 誌を読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economist を読んだ感想を書きます

地球温暖化がもたらすワイン業界の変化

昨年12月23日号("Holiday double issue")の The Economist 誌に載っていた地球温暖化とワイン業界への影響についての記事です。

www.economist.com

曰く、地球温暖化の影響は既にワイン業界に変化をもたらしており、予想外の場所(ヨーロッパの寒い地域)で新しいワイナリーが生まれたり、既存の地域(地中海のワイナリー)は気候の変化への適応という形で対処しているとのこと。

 

また、現状は生産者側の努力によって悪い影響は出てきていない状況で、むしろ寒暖な年に生産されるワインのビンテージが悪いことを考えると、よりよいワイン生産状況になったとのデータも有るようです。

 

しかしながら、このペースで気候変動が進むと、地球温暖化の影響によって 2100 年頃のブドウ生産に適した地域は北上していく見込みとのこと。

 

もちろんブドウの品種によっても適した生産地は異なります。具体的には、Early-ripening (例:ピノ・ノワール)の場合は、成長サイクルが短く熟成に必要な温暖気候の日数(時間)が少なくて済むため、ロンドンの東側である Essex という比較的北部の場所が既に新興ワイナリー勃興しているとか。一方、Late-ripening (例:カベルネ・ソーヴィニヨン)の場合は成長サイクルに時間がかかるため、それに伴う熟成に必要な温暖気候への依存度も高くなります。そのため Early-ripening のブドウと比べると 2100 年頃においても(比較的)地中海側に生産地は寄ると見込まれているそうです。

 

出典:The Economist

気候変動による海面上昇によって島ごと消えてしまう可能性に直面している島嶼国からすると不謹慎極まりない話だと思いますが、一方で人間の環境適応能力の高さも実感する記事でした。ある意味これは、地球温暖化によって悲願の不凍港を手にするかもしれないと言われている某国とも繋がるような地球温暖化がもたらす予想外の(良い)影響なのかもしれません。

 

 

ちなみに、余談かつ蛇足的な雑談ですが、ChatGPT4 でイメージ生成ができるようになったと聞いたので、わかりにくい表現を画像化してもらいました。

 

今回は以下二つをご紹介します。

  • "Bright morning sun blazes from a near-cloudless sky, bathing the vineyard’s eponymous eight-sided gazebo and the still-verdant leaves on generously spaced rows of Chardonnay and Pinot Noir in golden light.
  • "A weathervane in the shape of Sleipnir, the eight-legged horse of Norse mythology, points towards the nearby winery, where workers in t-shirts race to get the day’s harvest into a pressing machine before their baskets of fresh fruit succumb to the heat.

 

 

 

皆様のイメージ通りでしたでしょうか?

英語学習の方法も進化しており、語彙補完のみならず英語強化の文脈では相当に良い形になってきていると感じます。引き続き上手に使えるように色々試していきます。